TDR友の会:耐寒キャンプ2015 in 愛川町(1日目) [旅]
倹約家のきみちゃんによって我家のエアコンの温度設定は18度になってる。普段この温度で寒い寒いと震えているTSOは、こんなので冬ツーリングとか行けるのだろうかと室温計を見るたびに思うのだが、そこにその心配を突いてきたかのようにTDR友の会のTKNさんからメールがやってきた。
「耐寒野宿会(リベンジ)。突然ですが、明日の10-11日『耐寒キャンプ』をやろうと思っております。 」
冬ツーリングだけでなくキャンプまで付いてきた。それも明日!!
来れる人いるのか?!
でもTSOの手帳の予定は空。
行こうじゃないですか!
耐寒野宿会の会場は神奈川県愛川町の中津川の川原。
雪中キャンプじゃないし、神奈川は南の方だし。
とまあ、甘い考えで急いでキャンプ道具を揃えて、SuperTDR250で元気に家を出た。
ものすごい風の強い日で、首都高や東名高速では隣の車線まで吹き飛ばされるほどの強風に煽られ、なおかつ焼き付き修理後初の高速でドキドキしながら、厚木ICまで一気に走る。
(実際焼き付きの症状が一時現れ、かなりやばかった)
一方、起案者のTKNさんは、千葉から東京湾フェリーで優雅に海を渡って神奈川に向かっていた。富士山もよく見えるし、海も風も穏やかだったそうな。ホンマかいな。
でも確かに、TKNさんの写真はそう物語っている。
3枚ともPhoto by TKNさん
集合場所は愛川町のファミレス。TSOは集合時間より30分ほど遅れて到着したが、まだ誰もいなかった。
TKNさんに電話を入れてみるも出ないので、SMSを送っておいて、ひとまずファミレスに入ってお茶でもしながら待つとしよう。
昨日の今日だからTKNさん以外来る人いないだろうなぁ、などと考えながらお茶を飲んでると、しばらくしてTKNさんから電話がかかってきた。
「すみません! 今、高尾にいます!」
??
高尾?もう今日は誰も耐寒キャンプなど来ないと踏んで、富士山を見に中央道を行っているのだろうか。
でもこれからこっちへ向かうというので、再びコーヒーを飲んでくつろぐ。
すると割りとすぐ、窓の外に高野さんが現れた。
遅れたことに平謝りのTKNさんだが、まだ頼んだソーセージが1本残っていたので、そんな慌てなくてもよかったのにと思う不届きもののTSOであった。
なんでもスマホのナビに案内させていたら執拗に有料道に乗れ乗れと誘導されて、気が付いたときは集合場所の横を有料道で通過して高尾に連れて行かれてしまったとのこと。戻るときもナビの案内でまた有料道に乗ってしまい、かれこれ有料道を1往復半してやっとのことたどり着いたらしい。ご苦労様でした。
と、そこに黒TDRが1台現れた。なんとツーポンYさんであった。おおー、なんと3人でキャンプできるとはー。だがツーポンYさんは家の用事があるので泊まることはできないとのこと。
じゃあお夕食を許す限りご一緒しましょう。
集合場所に隣接するスーパーで買出しとなった。
寒いときのキャンプとなれば、メニューは鍋でしょう。
TSO的に作りやすい材料を揃え、出汁も面倒なので水炊きにしてポン酢で食べることにした。
良質の火を熾せられたら焼き鳥なんかも食いたいなあ。
「ああ、でもキャンプ地は焚き火難しいと思いますよ」
え!。焚き火できないというのは別の意味で衝撃である。
ひとまず焼き鳥は諦めて鍋1本に絞り、水場もないとのことなので、水を買ったり、フードコートで水を汲んだりして店を出ると、もう外はいつの間にか真っ暗けっけだった。
スーパーから10分ほどでキャンプ地となる中津川の河原に着いた。
この寒い中、我々だけでなく何組かの車が同じようにキャンプしている。ずいぶんと物好きの多い世の中になったもんだ。
川原には焚き火の跡が多数あり、しかも”とんど焼き”の準備らしく大量の竹材が川原のど真ん中に積まれてあった。火を熾こすことはまったく問題なさそうだ。よかった~。
真冬の耐寒キャンプといえど、辛い寒さを耐えに耐えてというはTSOのキャンプではない。たとえ極寒の地であろうとも楽しくである。そのために焚き火が欲しかったのだ。焚き火の暖あってこそ厳冬期でも楽しく野宿ができるのだ。
まずはテント設営をさせてもらった。真っ暗な中、ヘッドランプの明かりだけでテントをt立てる。
その間、泊らないツーポンYさんは焚き木拾いをしてくれた。ところが、ここは河原なのに流木もなければ、土手にもろくに木が生えてない。
テントを立て終わったTSOとTKNさんも焚き木拾いに参加するが、ちょっと見ただけで河原で拾うことは無理だと感じた。
これは少し遠征してでも薪を手に入れなければ・・・。
真っ暗であるが、ぐるりと周りを見ると、川の背後には山がある。斜面は林になっているので、あそこまでいけば枯れ木があるのでは・・・。
TSOはTDRを繰り出して捜索に向かった。そしてその収穫がこれ。
Photo by TKNさん
土手の外になるが、歩いてもさほど遠くないところに、間伐材が大量にあるのを発見した。
これで今夜は安泰だ!
さっそく最近定番のレシートを着火材にして焚き火を熾す。
火がつくと暖かさがまるで違う。夏の焚き火は火遊びだが、冬の焚き火は生きるための火だ。気持ちにもゆとりができる。さあ、飯の支度しましょうか。
\
Photo by TKNさん
この寒空での夕飯は水炊きの鍋。水を張ったコッヘルに切り刻んだ材料を入れて煮るだけ。
Photo by TKNさん
ハクサイ、ネギ、えのき、大根、豚肉、ソーセージ、豆腐、こんにゃく、油揚げ・・・・健康的だなあ。
Photo by TKNさん
そろそろいいかな?みなさん、取皿にポン酢を。さあ、召し上がれ。
今年最初のキャンプ。今年初の野外料理。
温かい。うまーい。
ビールで乾杯。ツーポンYさんはノンアルコールビールだ。
Photo by TKNさん
1回目の具を食べつくすと、2回目の材料を刻んで煮ている間に、TKNさんの荷物からウイスキーが登場する。ジョニーウォーカー黒ラベルのもっとも中心となっているタリスカという原酒だそうだ。奥にあの絆創膏臭なるピートの香りが残っている。その後、飲み比べとしてジョニクロも飲ませてもらった。えっ?!とびっくりするくらいまろやかになっている。これがブレンドの魔術だそうだ。ツーポンYさんは可愛そうに匂いを嗅ぐ事しかできない。
焚き火は早い段階でくべる薪がなくなり、「行きますか!」とTKNさんと歩いてさっきの薪拾いポイントへ行った。それぞれ抱えられるだけの枝をかついで戻り、細かい枝を払い、くべやすい大きさに折り、また炎を復活させた。全ての作業が楽しくてしょうがない。
Photo by TKNさん
Photo by TKNさん
何度目かの鍋はいよいようどんを投入。
もうくべる薪がないぞ。また行きますか!再び薪拾いに山へ向かい、ごっそり担いで持ってきて、再び火勢を強める。空は冬の星座でいっぱい。その星座や星の名前を事細かに覚えているTKNさんの星空解説も、進むアルコールに次第に怪しくなってくる。実はもうないかもしれない星の光。そのうち下弦の月が上がってきて、地面に影ができるほどに月明かりで明るくなった。バイクのデジタルメーターが示す気温は4℃。もっと下がるだろう。そんな中、焚き火の炎にあぶられて「熱い!」などとぜいたくな悲鳴をあげることもあるほどに快適なキャンプだった。
午前0時ごろ、ツーポンYさんに家から帰還命令の電話がかかってきた。名残惜しいですが家族サービスのためご帰還を許可します。
バイクのところに行ってみると、TDRのシートは霜で真っ白。
路面凍結に気をつけて~。
Photo by TKNさん
ツーポンYさんなきあとも、火のある限り夜宴は続き、3時近くになってようやくお開きとなった。うん、楽しかった!
それにしても焚き火のせいか、服の性能がいいのか、テントに入ったもののまったく寒くない。夜露が霜に変わっているので0℃くらいにはなっているはずなのに。決してTSOが寒さに強いわけではない。普段は家で寒くてよく震えているのだから。
やっぱりバイクのウインターウェアは暖かいのだ。なんだか脱ぐのが面倒になった。いわば既に寝袋状態で歩いてたようなものだ。このまま寝てしまおう。
と、氷点下にもかかわらずそのままごろりと横になって、靴を脱いで防備の薄い足だけペラペラの夏用シュラフを出してそこに突っ込み、そのまま寝てしまった。
結果、寒くて目が覚めた。
耐えられないほどではなかったので、そのまま寝続けたが。
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