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東日本大震災から3ヶ月:東北視察行軍(5) [旅]

下道を走りつないで茨城の利根川河口から岩手の釜石まで、福島を除く沿岸部の主要道を北上した。帰りは仙台からR4をひたすら走った。
総走行距離:1568.8キロ。
給油したガソリンは90.76リットルに達した(TDRとしては上出来の燃費)。

震災から3ヶ月。いまだに日本とは思えないような光景。
写真では見えないにおいを嗅ぎたかった。
でも直後の写真などと比べればこれでも相当きれいになっている。人口の半分が死んだ町であっても、300人の遺体が見つかったという道でも、もうそれを感じ取るのは想像の世界で済む状態だった。ルート沿いで会う人達もこっちとそんな変わらなかった。もっとすごい姿を見ると覚悟していた。
東北の人達は強い。
次ぎ行くときは、この人達に目を向けなければならないだろう。

においは、様々だった。
初めて津波の跡が残るところに足を踏み入れた岩沼市。市街地で磯のにおいがした。その後名取市、多賀城市とどこの畑の中も、海草が生えてるんじゃないかというような磯や海の堤防で嗅ぐにおいがした。
石巻。石巻警察署湊交番の前辺りからR398は強い魚介の腐敗臭に包まれた。思い出したのはクサヤのにおいだ。あれに似た感じ。強いにおいにつつまれたのはここが初めてだった。
女川も漁港でよく嗅ぐにおいだ。この漁港のにおいが津波を被った地の基本的なにおいだ。普通なら漁港の桟橋でしかにおわないものが町中から漂う。
気仙沼の瓦礫の町も漁港のにおいだ。それとここでは雨降り始めの頃のトンネルの中のにおいがプラスされていた。
6月11日は午前中雨だったせいかあまりにおいの記憶はない。だが陸前高田中心街手前の気仙町湊だけは別。強烈な魚介の腐敗臭が谷間に溜まっていた。
海関係のにおいは嗅ぎなれているせいか、個人差だと思うが、確かに強いがいられないほどではない。逆に動物鳥系の死体のにおいだったらいられなかったかもしれない。現地は海のにおいだった。


20110611_0358s.jpg
「がんばろう日本」ステッカーは陸前高田のスタンドでもらったもの。
がんばろう日本。
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あかえび

「絶対に負けない」心に刻みました。

今の首相はそんな言葉より権力の執着を心に刻んでいると思う。(ーー;)
募金以外で被災地支援の方法はないのだろうか。
by あかえび (2011-06-23 22:08) 

TSO

ども、あかえびさん。
現地で「絶対負けない!!」を見たときは本当に胸が締め付けられ、自分でも驚きました。
一番実感があるのは現地行くことでしょうが、そうすると今はインフラ工事か瓦礫撤去除くとボランティアしかなさそうな感じでした。各々の能力を生かして働けるよう首相に権力あるなら整えてほしいです。東北に基盤がある小沢さんとやらはどうしてるんだろう。
ネット接続するだけで色々考えてやっちゃうアイディアマンがうらやましい。
by TSO (2011-06-24 20:55) 

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