大弛峠参り [旅]
夏恒例、というか夏になったらできるだけ行こうと思っているのが大弛峠参りだ。
標高2000mを越える大弛峠は、関東でもなかなかハードなダートを残す川上牧丘林道を登りきったところにある。秩父市からアプローチし、中津川林道を経て川上村に入り、峠までのダート区間を2,3往復、再び中津川林道で秩父に戻る、というのがTSOの定番ルートだ。土砂崩れで閉鎖されていた中津川林道が開通しているという情報を得て、いつも通りのルートへ向かった。
ただダートはおろか、バイクを動かすのも久々。はたして林道をすんなり走れるんだろうか。
秩父市外から武甲山を望む。チチブセメントを産出する山にして地元を潤わしてきた。その代償は恐ろしいほどに削られた山体をさらすことになった。正丸峠からR299を下っていくと、要塞のような姿が山間から現れたときに結構インパクトある。
水分補給のため、道の駅「荒川」に寄った。ビールのラベルには秩父を舞台にした作品、通称「あの花」のキャラクターが。2013年夏、映画もやるそうだ。
中津川林道の始まり地点にある「彩の国ふれあいの森」施設の下の川原で、秩父市内で買った菓子パンを頬張り昼食。涼しくて気持ちがいい。
中津川林道もいつもより荒れていて、久々の身にはけっこう堪える。
中津川林道の頂点、三国峠はずいぶん遠く感じた。
三国峠から望む荒船山。変わってないなあ。それは現代にしてはとてもうれしいことだ。
峠は頂点なはずだが、三国峠の看板は本当の頂点より少し埼玉寄りの下にある。看板の辺りから本当の峠を見上げたところ。切通しになっている。向こう側は長野県。
三国峠を長野県側に下ったところは、千曲川の源流にして高原野菜畑発祥の地である川上村。
川上牧丘林道のアプローチにももちろん高原野菜畑が広がる。見たところレタスが多い。発電機付きナイター照明まで用意されていた。そんな燃料までつぎ込めるというのは儲かっているということか。夏は住み込みの学生アルバイターらしき人がたくさん手伝っていた。
廻り目平キャンプ場を過ぎ、植林地帯を抜けると1本の橋が清流を渡る。ここから川上牧丘林道のダート区間が始まる。
そして記事トップの写真、大弛峠へ。まずは1本目。
道中豪華なBMW軍団に会った。(1台がガレたカーブで倒れていたので団体さんごとパスした)
オフ足とはいえ後ろはノーマルサスのTSO SuperTDRはけっこうリヤが跳ねるのだが、BMWはぐいぐい登るらしい。
でわ、下って2本目をトライ。
途中で川上村の高原野菜畑が見下ろせるところがある。昔から望めるところだが、そのうち樹が高くなたら見えなくなるかも。
峠に近いところで派手な崩落現場。この崩れはつづら折れの下の道まで続いている。
再び峠まで登って、山小屋の脇で大弛峠のおいしい湧き水を汲み、また下りて、川上牧丘林道ダート開始地点の橋に戻った。
今回は2往復で終了。
橋の下に降りて、先の清流に火照った足を浸す。
気持ちいいのは最初の4秒ほどで、あとはあまりの冷たさに千切れんばかりの痛み。こんな川で泳いだら5分で低体温症になって溺れることができる。
再び千曲川源流の白樺林を登り、三国峠へ。
三国峠の長野側を望む。険しい埼玉側と違って優しい風景が広がる。
同じところから三国峠のピークを見上げる。あの向こう側は行きの写真にあった、埼玉側の景色になる。
長野側はごらんの通り完全舗装。
帰りは大滝温泉にゆっくり浸かって埃を落とした。
TDR友の会のK氏によれば、道半ばに温泉に入るなどもってのほからしい。風呂に浸かった後は冷たいビールというのが憲法に書かれているとか?。確かにこのあとまだ夜道を2,3時間走らないとビールにありつけない。でもTSOはアルコール依存度が低いので、炭酸飲料でもまだがんばれるのだ。
しかし空腹には勝てない。
西武秩父駅近くでガスト系のスパゲッティ・ピザの店「グラッチェガーデンズ」というのを見つけて入った。これで帰る時間が1時間はさらに遅くなる。
この店はモダンパスタのビザ食べ放題コースとまったく同じ仕組みであった。個人的にはピザはこっちの方がチーズがおいしいかなぁ。
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